ブログ - mono語り
益子 瀧田項一氏の器。
花文花器
染付牡丹文喰籠
益子は好きな陶器の一つ。
瀧田項一氏の作品を扱う機会を得た。
眺めているといつの間にか、凛とした形と趣に引きつけられている。
作品に添えられた栞がある。
「窯辺独言」として綴られた言葉に陶芸の世界の深遠さを知る。
栞より・・・
「自らも用いたき器をつくるべし」
自ら欲せざるものを人を与ふるはよろしからずや、
自らにも愛こらずは、何ぞ他人に愛を求め得んや
柳宗悦<工人銘>の一節である
陶土を手にし轆轤に向かうとき、常に心の中で反芻する言葉である
器を作ることは、自らをも深むる事であることを、
このごろ知るようになった
「器は汝自身と知るべし」と、師の声が体内を去来する昨今なのである
柳宗悦氏の教えを胸に刻み、
富本憲吉、浜田庄司氏に師事、
日本民芸館展個人賞を受賞陶歴を持つ。
二点の作品を前に、
思うことはただ一つ。
「器は作家自身」ということだ。